2023.03.17
コラム

家の保温性が高いほど、医療費が減る

最近、「住まいと健康」がテーマで、家の寒さによる健康被害や命の危険性、また あたたかい家で暮らすと健康増進につながるなどの内容が、頻繁に情報番組や雑誌に取り上げられています。
そこで今回は、あたたかい家の健康増進効果にフォーカスし、近畿大学 藤田浩司氏らが行った研究結果をもとに『家の保温性(断熱性)と医療費との関係』についてお伝えします。

【家の保温性(断熱性)を高めるほど、30年間にかかる医療費が減少?!】
最近の研究で、あたたかい家に住むと病気になりにくく医療費も少なくなることが科学的に分かってきました。
『家の保温性(断熱性)と医療費との関係』にフォーカスするため、グラフの緑色の線(医療費)に着目してください。
この緑の線は、家の断熱性と30年間の医療費の関係を示しており、4人家族(入居時にご夫婦30歳・お子さん2歳・0歳)が30年間生活した際の医療費を様々な研究結果から分析して算出した結果です。

家の断熱性能を向上させていくと、かかる医療費も減少することが分かります。
そして、「まあまあ断熱(断熱等級4)」している家よりも「しっかり断熱(断熱等級6)」している家の方が、医療費だけで約134万円も差があります。
とはいえ、「まあまあ断熱(断熱等級4)」から「しっかり断熱(断熱等級6)」へ性能を高めるために増える工事費はおおよそ100~150万円かかります。しかし、冷暖房費の削減で十分費用の元は取れます。さらに、医療費が減る分も考慮すると、元が取れるまでの期間が縮まりますので、費用対効果が高くなるといえます。

命と健康を守れる基準は「しっかり断熱(断熱等級6)」以上、人と地球の健康のために選択しない理由はありません。
より断熱性能の高く、あたたかい住宅に暮らすことで、身体の冷え予防や免疫力向上につながり、病気知らずの健康生活を送ることも難しいことではありません。

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